野球のこと
イチロースポーツテスト
このイベントは昨年のCW-Xのイベントで開催が発表されたが、実際の募集がいつからなのかまではわからなかった。ICHIROといえば少年チームの野球大会を主催したり、高校生を指導したり、女子チームと対戦したりと、今までは若い人中心に関わってきた。それがこのイベントの参加条件は自分の年齢と背番号にかけて「51歳以上」で「当日CW-Xのタイツを履いて参加すること」。これを逃すわけにはいかない。まずはCW-Xを購入、愛用してイベントの応募に備えることにした。
夏になり参加募集が開始した。応募フォームを見ると「なぜこのイベントに参加しようと思ったか」等を答える欄がある。限定100名の中に選ばれるのに何を書いたらいいだろう。悩んでいるうちに締切日が近づいてきた。名古屋遠征後にこのホームページを更新してからじっくりと考え、熱い想いを書いて締切日ギリギリに応募した。
9月中に当選者に通知とのことだったが連絡がなく、諦めかけたころ、10月に入り一週間くらい過ぎてから当選メールが来た時の嬉しかったこと!しかしそれからというもの、体調管理は今まで以上に気を付けるようにした。万が一咳や発熱があれば参加できなくなるので、当選したことすらほとんど誰にも告げずにこの日を迎えた。
朝8時に家を出て、10時過ぎに立川駅に到着。そこからモノレールに乗り継ぎ3つ目位の立飛駅で下車したのは10時半位。駅のすぐ前にある立飛アリーナが今日の会場だ。
入り口に係りの人が立っていて、参加者だと告げると中に入れてくれた。受付は11時からだったが、既に大勢の人が詰めかけていて椅子に座っていた。人が溢れそうだったので座ってすぐ受付開始となった。

当選メールと身分証明書、そしてCW-Xのタイツを持参することが条件。確認を終えると今日の参加賞の入った袋をいただいた。中にはCW-Xのロゴの入ったドリンクボトルと黒いリストバンドが入っていた。これは使える。早速リストバンドを右手にはめ、さらに8組のグループに分かれて行いますとのことで、ブルーのテープを渡され、それも右手に装着した。 参加案内のメールには「会場は寒いので防寒着をご準備ください」と書いてあったが、実際体育館の中は暖房が入っており寒さは感じなかった。更衣室に行くと、大勢の人が着替えていた。私も急いで着替えを済ませ体育館に入った。

ICHIROのポーズを模った5体のICHIROマネキンがステージの左側に置いてあり、皆その前で記念撮影をしていた。ひとりずつポーズをとって写真に収まっているため、順番待ちが長そう。座る場所はステージ前に敷いてある人工芝、8つのチームのカラー別になっていて、私は1番奥のブルーの印があるところに座った。

参加者は、男女半々ずつ位。条件は51歳以上との事だが、50代から60代前半位までが多かったと思う。皆長いタイツをはいている。膝上(大谷さんモデル)を履いてるのは私だけだった。BLUEWAVEやMARINERS、CHIBENのユニフォームを着ている人もちらほら。私は上着はユニクロのICHIROシャツ、帽子は昔懐かしいICHIROブランドのキャップという、地味目だがこだわりのあるコーディネート。
芝生の上でストレッチをして混雑が収まったころに、ICHIROマネキンの前に行き、スタッフのお兄さんにスクワットの写真撮影をお願いした

撮影が終わってから体育館をぐるっと見る。奥のほうにCW-Xの商品コーナーがあり、イチローとCW-Xの歴史を表す年表が置いてあった。さらに奥の方にはテストの準備らしいものが用意してあったが、イメージしていたようなごつい機械のようなものは見当たらなかった。どんなテストなのか、わくわくドキドキだ。

第一部
定刻の11:30になり、プォー!プォー!とサイレンが鳴って司会の方が登場。
まずはワコールの社長とマラソンランナーでCW-Xの副キャプテンでもある福士佳代子さんが紹介される。そして満を持してキャプテンICHIROが登場! 会場がどよめきと興奮と拍手に包まれた。
ICHIRO、本当に体型が変わらない。5体のマネキンと並んでもどっちが本物かわからないくらい同じだ。
最近凝っていることはと聞かれ、夏はパスタ作りに凝っていたけど、今はオムライスに凝っている。凝り性で、自分のレシピを見つけるまでは続けてしまう。と話していた。
その後、先にテストをするチーム(ICHIROはそっちに行ったので羨ましかった)とCW-Xスタッフと福士佳代子さんの講義を受けるチームに分かれた。私は後者。福士さん、笑顔がステキだしあれだけの運動神経を持ち合わせているのに意外と苦手な動きがあったりして親しみやすく面白い。
その後、CW-Xの商品展示と試着コーナーへ移動。最近左肘が痛いので肘のサポーターを試着。手首から二の腕までほぼ左腕全部をサポート。たしかに上げ下げが楽だ!
ひざのサポーターも試した。曲げ伸ばしが楽だけど、ひざの裏側がキャッチャーやるには厚いかなあ。ICHIROみたいなロング丈でひざサポートがよいけど、スライディングで破けそうだし高額なので躊躇している。
その後ICHIROマネキンとフォトセッションの時間もあったので、どうせなら皆がやらないポーズをやろうと思って、走るポーズとバッティングのフォロースルーのポーズをやってみた。
走るポーズは前傾しているので静止は難しいが必死にこらえる。スタッフのお兄さんが右後ろ側からいい感じに撮影してくれた。
フォロースルーの方は結構体をひねることにチカラを使ってしまい、視線が右に行ってしまったがこちらもいい感じに撮れてうれしい。
見ていた人が「同じポーズでしたよ!」と褒めてくれた。


それからいよいよ今日の本題のテスト。
・投げる(スローイングテスト)
・肩の可動域をチェック(ショルダーモビリティーテスト)
・バランス(運動機能テスト)
・壁で前屈(ファンクショナリーテスト)
の4種類。
スローイングテストはいわゆるストラックアウト形式。真ん中に入れば3点。周りの8コマは2点。それ以外は0点とのこと。いきなり初球から投げられるかドキドキした。練習球は2点に入ってほっとしたが、本番1球目は下に外れてしまい、2球目でなんとか2点をゲットした。ふ~。
次はショルダーモビリティーテスト。診察台みたいなところに横たわって右肩の可動域をチェック。右も硬くはないが、左の方が得意なんだよなー。結果は32度。
その次は運動機能テスト。左足で立って右足を前後に10回(5回だったかも)振るんだったかな。途中ちょっとぐらついたがなんとか持ち直して最後までできた。
結果はタイプC(大きく動ける)
最後はファンクショナリーテストと言って、壁沿いに立って手を前に伸ばし、その位置から前に体を倒してどこまで前に手を伸ばせるかというテスト。がんばって伸ばしたら40cm。これはなかなか優秀だったようだ。

テストが終わるといったん30分間の休憩時間。観覧席に座って持参したサンドイッチを食べて第二部に備えた。皆さん一人ひとりの参加なので静かに食べていたが、中には会場で既に仲良くなって一緒に食べている人達もいた。私は特にだれかとつるむことはなく、その時々で近くにいた人と会話を楽しんだ。

第二部
2部ではそれぞれの動きについて担当の方から解説。CW-X開発チームでは過去のデータを蓄積していて、今日の参加者はレベルが高いと言うようなことを言っていた。
その後、ICHIRO、福士さん、社長のトークセッション。テーマは51歳からのコンディショニング。
ICHIROはオリックスに入団したころはチームで3番目に体が硬かったそうだ。実際日本にいたころのICHIROはしなやかな動きではあったけど柔軟性は今より少なかったと思う。
今は、朝ユンケル飲んでから初動負荷トレーニングをしているそうだ。元々ハードなトレーニングを続けるのが苦手で軽い負荷で始めた。現役時代、特にシーズン中は負荷をつけすぎると前ももに筋肉つきすぎて走れなくなる。今は気にせず限界に挑戦できるが、その分負荷の重さが異常なくらいになってきているとのこと。
そして、50歳を過ぎて治癒力がついて来た気がすると話していた。女子野球チームと対戦したCHIBENの試合前、実は右肘を痛めていたが、なんとか試合に間に合ったこと。さらに試合前のバッティング練習で左の内転筋を痛めたこと。W松井がバッティング練習で打っている間は後ろに下がってケアしており(どうりでグラウンドにいなかった)、痛み止めで試合にはなんとか間に合って2,3日で回復したことなども明かされた。
また、「心技体」という言葉があるけれども、順番が違うと思うと話した。体が一番先に来ないと技術はついていかないという考え方だそうだ。 それと、アップをする時、ストレッチから始めることが一般的だけれども、ICHIROの場合はまず軽く走ることでその日のコンディションがわかるというようなことも話していた。 一言一言が勉強になるなー。
第三部
第3部では実際にイチローがトレーニングの方法を2つ教えてくれた。 ひとつめはおなじみのスクワット。足を広げ、腰を落として、上半身は鎖骨を内側に入れる感じで肩を入れる。これだけで全身のストレッチができるという。
ふたつ目はゴミを拾う形。足を肩幅に開き、股関節を割ってそこに上体を落とし込む感じで上半身を下げて前にあるものを拾う。拾った姿勢から上半身を上げたり下げたり上下に動かす。なかなか難しい。
次に歩く動作。ステージの前に白線が2本引いてありそれを使って実際に見本を見せてくれた。コツは、足の中指を正面に向けると膝が開いてしまうので、股関節をやや内側に入れて、足の外側を線の内側に沿わせて歩くとのこと。 手は前で振るのではなく、前に出す時は力を抜いて、後ろに大きく引く。
この動きは実際にチームに分かれて試してみたが、意識すればするほど難しい。その次は同じ意識で走る。ICHIROはいつも高校球児に教える時これを教えているそうだが、最初はみんな頭が混乱して動きがギクシャクしてしまうそうだ。
みんなが何本か走った後、ICHIROが体育館の端から端までまっすぐに走ってくれることになった。参加者全員、体育館の中央に5メートルくらいの幅の道を作り左右に分かれて並んだ。ICHIROの走りを真横で見られるなんて嬉しい。 皆少しでも近くで見ようと、じりじり前に出て道幅が狭くなりそうになる。道を広げてくださいと言われ、思わず隣の人と笑いあってしまった。
私は道のかなり最後の方に立って、ICHIROが向こうから一気に駆け抜けてくるのを見つめた。体育館が静まり返りICHIROのタッタッタというリズミカルな足音が近づいてくる。かと思うと瞬時に目の前を駆け抜ける。うゎあっとみなため息が漏れ、その後拍手。 ICHIROは踵を返して戻っていく。2/3位戻ったところで数人とハイタッチをしている。いいなぁ。
ICHIROは少し息を切らしながら、走る時はいきなり力を入れるのではなく、3歩くらいで加速する等のコツを教えてくれた。最高のお手本を見たあとで、再度私達も2本線の上を何度か走る。
すると最後にもう一度ICHIROが走ってくれるというので、またも皆左右に分かれて一本道を作る。
今度は私はちょうど真ん中あたりで見た。近づいてきてシュン!と新幹線のように通り過ぎるICHIROを見送る。速い!本気走りではないのだが加速していく感じを実感。
ICHIROがまたスタート地点に戻る時、私の5mくらい前にいた人がICHIROに手を差し出してハイタッチ!すぐさま私も左手を出すと、ハイタッチしてくれた。が、薬指の先がほんの少し触れた程度。
その後もハイタッチしながら戻っていったが、最後に肩が抜けちゃうよ、と笑いながら言った。
ここからは私の推測だけど、ICHIROが私とは薬指の先だけ触れたのは、ICHIROの瞬間的な判断とコントロールだったんじゃないかな。
つまり、折り返し後は軽めに走っていたとはいえ、私の前を通過時はスピードが出て、けがをしないように、ギリギリ触れる範囲のハイタッチにしたのではと推測するのだ。あれだけの動体視力とバットコントロールの技術を持つICHIROならではの心遣いだったと勝手に想像するだけでも楽しい。
最後はまたステージ前に集まり、事前に応募のあったICHIROへの質問コーナー。
スポーツを継続するために必要なことは?の問いには「コンディショニングを整えること。年齢や時代のせいにはしたくない」とのこと。
10年後の目標については、「62歳、ICHIROっていくつなんだと検索されたい」そうだ。 私の質問(普段どんな飲み物を飲んでいるか、ユンケルはどのタイミングで飲むのか)は読まれなかったが、毎朝ユンケルを飲んでからトレーニングをしていることが聞けて嬉しい。CW-Xについてはメジャーリーグ挑戦から25年履き続けていて、できたら棺桶に入る時にも履いていたいとのことで、ICHIROマインドは来世まで続くんだなーと感慨しきり。
最後は参加者全員とICHIRO、福士さんも交えて集合写真。
とても有意義で楽しいイベントに参加できて本当に良かった。
ICHIROさんはじめCW-Xのチームの皆さんありがとうございました。

写真はワコールCW-Xの公式サイトのレポートからいただきました。
CW-X X
CW-X【イベントレポート】CW-X×イチロー “over 51” スポーツテストを実施!
当日は多くの取材の方も来ていたのでリンクも貼っておきます。
参加者は撮影時間も限られていたので当日を思い出して楽しめる貴重な記事です。
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